2017年11月実施『第2回京大実践』の感想藤田マーク

理系数学レベル一覧
大問
配点
LV(LVとは?
1
30
3.5
2
35
3.5
3
35
4 ((1)3 (2)4)
4
30
3 ((1)3, (2)3)
5
35
4
6
35
4
※ 配点は予想です。公式のものではありません。

感想(※あくまで、藤田個人の感想です)

【全体として】
ドンピシャで2017年京大本試験と同じレベルのセットでした。
全問題が京大ボーダー付近の受験生にとって差のつく問題でしたので、分散(標準偏差)の値がとても大きくなり、数学の出来具合が全科目トータルの判定に大きく寄与するものと予想されます。
ただし、医学部の場合はかなりの高得点が必要になるかと思われます。
また、数学的な内容的にもしっかりしており、解き直しや復讐を是非やっておきたいセットです。
200点満点として大雑把に見積もると次の通り。
予想 一般の理系学部 医学部
ボーダー
LV3までを全て得点し、LV3.5を8割程度得点する
(0+0+15+30+0+0)×1.0
+(30+35+0+0+0+0)×0.8

= 97点
LV3.5までを全て得点し、LV4を半分程度得点する
(30+35+15+30+0+0)×1.0
+(0+0+20+0+35+35)×0.5

= 155点
安全圏
LV3.5までを全て得点し、LV4を2割程度得点するする
(30+35+15+30+0+0)×1.0
+(0+0+20+0+35+35)×0.2

= 128点
LV3.5までを全て得点し、LV4を8割、LV4.5を2割程度得点する
(30+35+15+30+0+0)×1.0
+(0+0+20+0+35+35)×0.8
+(0+0+0+0+0+0)×0.2

= 182点

【第1問】
見た目にギョッとした受験生が多かったのではないでしょうか。
方程式の係数が実数であることから3角形の頂点を表す複素数の組は一気に限られてくる、ということに気づけたどうかで大きく差がつきます。
【第2問】
より効率よく解く方法は色々と研究の余地がありそうですが、ベクトルなどを用いて着実に定式化すれば問題なく解けるはずの問題です。
後半、関数の増減を調べるところでは自信を持って計算をやりきることが重要になります。得られた結論が妥当であることを幾つかの例から確認することもできるので、時間はかかっても確実に得点したい問題です。
【第3問】
設問の意味をしっかり理解することと、この数列の振る舞い(値の増え方)についての俯瞰的に把握することがないと難しい問題です。
(1)設定さえ把握すれば非常に単純なのですが、試験ではこれが難しく見えるもの。この設問ですでに差がついたものと思われます。
(2)文字式がやや面倒になるものの(1)と同様にやれば問題なさそう、、、と思いきや、細かい情報を見逃すと「あれ?変だ」という事態に陥って混乱した受験生が多いかもしれません。
【第4問】
(1)単純問題なので、時間をかけず正確に解くことが求められます。
(2)三角形の成立条件を「|a-b|<c<a+b」という「公式」でしか頭に入っていない受験生にとっては(1)の関連が見えづらかったことでしょう。特にひねりはなく、今回最も完答し易い問題だったのではないでしょうか。
【第5問】
サイクロイドが題材になっていましたが、それに気づかず「図のイメージの把握に時間を取りすぎた」ということのないようにしたいものです。
「結局、何が要るのか」を見定めていくことが重要です。
差はつくと思われますが、数学がそれほど得意でない人にとっても「基本に忠実に」やるだけで十分完答が狙える問題です。
【第6問】
事象の分析がポイントとなる問題であり、単に分解して考えるだけでなく、観点を適切に選び「いかにまとめて考えるか」が重要となります。いかにも京大らしい問題です。軽はずみに「漸化式に飛びついた」という受験生は色々なミスをしたのではないでしょうか。


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